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スマホ時代の外国語学習法 英字新聞を読もう

舛添要一氏の外国語学習法はとても参考になります。氏は、6か国語(英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ロシア語)を身に付ける上で大事だった点として、「集中の原則」「全身の原則」を挙げています。

 

語学は短期間に集中してやる必要があり、そして「たくさん書いて覚える」ことが必須であると。いったん身につけば、SNSで外国語の新聞をフォローして読むこともできますので、まさに実生活に役立ちます。海外のニュースを読むと、日本のメディアが報じないことを知ることができます。

 

 


実は自分もSNSでは英語関連のメディアをフォローして定期購読しています。外交雑誌であるForeign Affairs, 科学技術雑誌のMIT Technology Review, 経済紙のFinancial TimesとThe Economist,そしてNYTです。フォローはしてませんが、ジャパンタイムズも読み、そしてアマゾンプライムではBBCも視聴しています。日本は記者クラブがあり、政治家に変な質問をすれば取材拒否されるようなところがありますが、外国のメディアは不都合なことも取り上げて、いろいろと知る機会が得られます。


話しを舛添さんの学習法に戻しましょう。

氏は学生時代に第二外国語としてフランス語をとり、第三外国語でドイツ語をとったとか。辞書はボロボロになるまで読み込み、何度も手を使ってノートに書いたことで身についたと述べています。そして短期間で集中的に学習したそうです。氏が言うには、外国語の学習は自転車の乗り方をマスターするのに似ていると。最初は何度もつまずくが、ある時から急に乗れるようになり、それ以降は乗り方を忘れることはなくなります。語学もその領域になるまで、まずは頑張ることが大事だと。ほとんどの人が語学が身につかない理由は、その領域になる前にやめてしまっているからで、それは非常にもったいないことだと指摘しています。

 

ところで、少し興味深かったのが、手をあまり使わなかった言語はそれほど身につかなかったようです。そして外国人の先生に習い、外国人の思考法で身に付けようとした言語もうまく身につかなかったようです。日本人の先生から、日本語の思考で教わり、文法もしっかりやり、ミニテストをしてもらい、そして初期の段階では綴りと発音を一致させ、何度も手を使って書いて覚えたことが重要だったと書かれています。スマホ時代であっても「手を使って書く」ことが大事です。

 

いったん忘れないレベルまで身に付けた外国語は、スマホで海外のニュースを簡単に読むことができます。紙の新聞しかなかったころは、Books Kinokuniyaに行っても、英語、ドイツ語、フランス語くらいしか雑誌が手に入りませんでした。そしてあっても限られたものでした。今ではあらゆる外国語のニュースに触れることができ、選択肢が一気に増えました。AppleのiTunesからアプリで購読すれば、サブスクの管理画面からいつでもキャンセルできるので、その国の言語を完全に身に付けなくても、解約するときに戸惑うこともないはずです。

 

自分がニュースを見てて面白いなと思ったのが、イチローや松井がメジャーで活躍していたころは、日本のメディアは連日のようにイチローが何本ヒットを打ったか、打率はどうかと報じていましたが、CNNやBBCでは全くといっていいほど見かけませんでした。これが大谷翔平がエンゼルスでメジャーデビューを果たし、ホームランを何本も打ち、さらに投手としても活躍すると、さすがに海外でも大きく報じられるようになりました。向こうではホームランの数が大事なようです。

 

また、Economist誌は各国の主要な出来事を毎週まとめて報じていますが、日本のことがあまり出てこないのが少し気になります。Chinaの欄があるのに対して、Japanの欄がなく、Asia欄で2週間に1度くらい取り上げられる程度です。日本にいると、日本vsアメリカ、日本vs中国、のような捉え方をしてしまいがちですが、実際はアジアの小国という感じで、そこまで重要視されていない気がするのです。Economist誌を読むと危機感を持ちます。ただし、日経新聞に買収されたFinancial Timesではちょくちょく日本のことを目にします。それでもインド、中国、東南アジアの話の方が多いです。

 

このように野球にせよ、経済紙にせよ、何が評価軸であるのか、海外は日本をどう捉えてるのか、知ることができるのも外国メディアの醍醐味と言えるでしょう。購読者がコメントをつけてる箇所を読むと、実に様々な意見が出ていて面白いものです。日本と海外の新聞を比較すると、こんなにも取り上げ方が違うのかと驚くことがたくさんあります。日本の新聞だけ読んでいると、まるで日本が世界の中心にいるように錯覚するのですが、海外の新聞を読んでいると、そうではないという危機感を持つようになるのです。そこに気づいてからが本当のスタートかもしれません。

 

 

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