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英検1級の難易度と対策


多くの英語学習者にとって最終目標となる英検1級。

TOEICに換算すると、900点から950点ほど。

 

高校3年生が河合塾の全統記述模試を受ければ偏差値80以上は出ます。

模試の平均点が低ければ偏差値90も出ると思います。

 

駿台の全国模試なら、偏差値70以上は出ます。

東大の英語は傾向がかなり違うので一概に言えませんが、120点満点で90点以上はとれます(帰国子女で国語が苦手とかなら別です)。

慶應義塾大学法学部の英語なら200点満点で160点以上といったところです。

慶應の他の文系学部なら9割前後はとれます。

 

取得するまでの時間は、一概にいえませんが、

英検2級から英検準1級までの道のりを1とすると、

英検準1級から英検1級までの道のりは、2.5から3です。

 

級の間の格差が最も大きいですので、高校生が1級を目指すなら、高1の段階で準1級に受かっていることが望ましいです。

 

ところで、この試験で一番の関門となるのは、なんといっても「語彙」です。

 

英検準1級は7500語レベルですが、英検1級は10000語から15000語レベルです。

準1級に余裕で受かった人でも1級の語彙を見たらさっぱりだったという人が多くいます。1級の語彙を覚えるにはまず試験で狙われることになる、パス単1級を使うことが大前提です。

 

TIMEやNewsweekなどを読みながら語彙を増やす方法もありますが、これらの雑誌では1級を大幅に超えたレベルのものもあり、ちゃんと1級で狙われる語彙を集めた単語集を使う方が効果的です。

 

他には1100 Words you need to knowBasic Word Listなどを使うのも効果的です。

1100 Words you need knowはアメリカの大学生がSATを目指すために作られた単語集で、海外版のシス単みたいなものです。

 

余力があれば、Basic Word Listなども使って語彙を補強するとさらにいいと思います。

 

英検1級レベルになると、対訳本で単語を覚えていくには限界があり、これら洋書の単語帳を使って力づくで覚えていく必要があります。

 

 

 


語彙の次は、英作文です。

 

自由英作文では200語から250語のエッセイを書かされますが、自分の得意な表現に逃げ込める点で、和文英訳よりは取り組みやすいと言えます。

 

得意なトピックをいくつか用意し、例えばオンラインショッピング、太陽光発電、スマホ時代のSNSの是非、電子書籍は有用か、キャッシュレス決済の脆弱性、外国人観光客が増えていることについて、高齢者の医療など、ある程度準備していけば、ネタに困ったときに無理やりこのどれかに逃げ込むことができます(これは二次面接でも有効)。

 

自由英作文では三段構成(イントロ、ボディ、コンクルージョン)で書き、しっかりと自分の意見を表明してから、正しい接続詞を使って論理的に意見を展開していくとそれなりに点数がとれます。その際、自分の手で実際に書いて練習することが大事です。

 

次は読解です。

準1級レベルまでは読解教材はいろいろあるのですが、1級になると対策本は少なくなります。その代わり、洋書や洋雑誌を読むことで力をつけることができます。

 

おすすめ雑誌は、

Economist

National Geographic

Scientific American

Foreign Affairsなど。

新聞ならジャパンタイムズやNew York Timesです。

オンラインで購読すれば、音源まで聞くことができますので、ぜひとも活用したいところです。

 

そして最後にリスニングです。

リスニングもCDで練習する段階はすでに卒業してるのが1級受験者の特徴です。スマホやタブレットを使い、CNNやBBCやNBCなどを視聴して、なるべく大量に英語のシャワーを浴びることが大切です。そして、聞こえてきた音を自分なりに真似して独り言のように喋る練習は、リスニングのみならず、二次面接のスピーキングでも威力を発揮します。

 

英検1級は努力したときにすぐに点数に現れるパートがあるのですが、それは、

1語彙

2自由英作

3リスニング

4読解

この順番です。

 

変な話ですが、文法が少し苦手で、しかも読解も苦手であっても、語彙と自由英作を徹底的に練習していけば、ボーダーに乗っかることはできます。もし短期勝負でいくなら、語彙と英作、そしてリスニングの練習を大量にこなすことが重要です。

 

1級を取得すると大学受験で有利になるのは当然ですが、就活においても高く評価されます。やはりTOEICのL&Rと違ってスピーキングとライティング、そして難しい語彙が試されているところが評価ポイントになっていると思います。

 

英語学習の最終目標ともいえる英検1級。

勉強の過程で得られるものは非常に大きいですので、おすすめします。

(ただ、大学受験生の場合は、他教科の進み具合と相談しながらにした方がいいです)

 

英検1級の勉強のよさは、

1.大学受験では不足しがちな語彙が補われる

 

2.洋書の世界に入るきっかけになる

 

3.英語で情報収集するきっかけを作ることができる

 

といった点が挙げられます。

 

特に本場のビジネスの世界では語彙力がないと扉が開かれませんので、1級で鍛える語彙力は、生涯にわたって自分を助けてくれる強力な武器になります。

 

英検1級まで取ると、英語は捨てるということがなくなります。

 

  

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