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ジーニアス総合英語 座右に置きたい本

受験生のみならず、講師の間でも圧倒的に人気のあるジーニアス。英英辞典は語のニュアンスに詳しいが、語法の説明が省かれがちという欠点がある。そこを補ってくれるのがジーニアスだ。

 

今回はジーニアスファミリーの中の文法書であるジーニアス総合英語第二版について詳しく見ていきたい。文法書は他にもいろいろ出ているが、この本の最大の特徴は、初心者が疑問に思うところについて、Question Boxを設置して解説してくれているところにある。

 

ちなみに私は第一版も持っているが、第二版の方がもう少しかゆいところに手の届くものとなっている。

 

 


たとえば、不定詞のコーナーを引いたとする。

 

不定詞の意味上の主語を表す場合、forかofを使う。

 

・It is important for young people to understand different cultures.

・It was kind of him to give me advice.

 

人の性格・性質を表すならofで、そうでないならforを使うと一般的な文法書では解説されているが、ジーニアス総合英語では、次のようにしっかりと理由が説明されている。

 

for「行為」に対する話し手の判断や評価

of「人」に対する話し手の判断や評価

 

だからofタイプなら、人を主語にして、

He was kind to give me advice.と言い換えられる。(forタイプはできない)

 

とても明解で合点がいくのではないだろうか。

 

また、不定詞の副詞的用法では「目的」「結果」「感情の原因」「判断の根拠」などを表すものだが、「目的」なのか「結果」なのかいまいち判定しにくい場合がある。

 

ジーニアスでは、「動詞の表す行為が自分の意志でできることかどうかがポイントです」と説明されている。つまり、

 

・He reached up to take a book off the shelf.

・She arrived at the bus station to find that the bus had already left.

 

take(~をとる)は自分の意志でできる行為なので、「目的」を表し、find(~であるとわかる)は自分の意志でできない行為を表す動詞なので、「結果」を表すことになると出てくる。

 

ただし、文脈によって「目的」「結果」の二通に解釈できることもあるのだとか。

 

I sat down to rest.(目的)

(私は休憩するために座った)(=I sat down in order to rest.)

 

I sat down to rest.(結果)

(私は座って休憩した)(=I sat down and rested.)

 

他にはTough構文と呼ばれるもので、「難易度」「安全・危険」「快・不快」を表すものは、

This river is dangerous to swim in.

She is pleasant to talk to.

His handwriting is to hard to read.

といった使い方ができる。

つまり、「難易度」「安全・危険」「快・不快」に該当しない形容詞、(common, unusual, rare)などは例えば、

Those stars are rare to see.などとは言えない。

 

ところで、

That question is difficult to answer.は、

It is difficult to answer that question.と言い換えることができる。

 

しかしニュアンスは変わる。

ジーニアスによると、最初の文ではThat question(その質問)が話題となっているのに対し、下の文ではitすなわちto answer that question(その質問に答えること)が話題になっていると違いを説明してくれている。

 

実に様々な発見があるし、本書は通読のよく耐える。

文法の基礎を鍛え、疑問が生じたときにはこの本が役に立つこと請負である。

 

 

 

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