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動詞で困ったらThere構文を使う でも注意がいる

「彼について様々な噂が飛び交っている」

このような日本文を英訳しようとしたとする。少し悩んでから、Rumors are flying about him.とはいえない。どうしたらいいかと手が止まる。

 

そんな場合は、There構文でうまく表現できる。

There have been many rumors about him.

 

There構文はうまく使うと非常に便利なものだが、注意点がいくつかある。今回はThere構文が使えないケースを見ていくことにする。(Q&Aで探る学習英文法解説にこのthere構文について詳しく載っている)


There構文とは、基本的に新情報の話のときに使う。たとえば、

There is a cat on the desk.

このa catは初めて出てきた話題。

 

しかし、新情報ではないもの、つまり、定冠詞のtheがついていたり、所有格がついていたり、固有名詞だと通例使えないというルールがある。

There is the book on the table. とはいえないのだ。

 

ただ、theがついていても例外的に大丈夫な場合がある。今回はその例外について取り上げてみたい。例外がわかればthere構文は怖くない

 

 

There構文でtheを使うのは「後方照応」「リスト文」のとき。

 

後方照応とは、

the problem of war refugees

the best way to achieve stability

the announcer who was most popular

のように、ofや関係詞節やto不定詞などを使って後ろに名詞の正体を詳しく説明するものである。これらはthere構文を使える

 

There is the problem of war refugees.

There is the best way to achieve stability.

There is the announcer who was most popular.

 

これらthe problem, the best way, the announcerは新情報を担っている。うしろを見ることで初めてどんな名詞なのかがわかるのだ。

ただし、後方照応として後ろに説明がないものはNGである。

 

There is the ball under the desk. (NG)

 

 

そしてもう一つのリスト文とは

その名の通り、リストとして挙げるもの。固有名詞や定冠詞がついてても新情報を担う。

Where can I sleep?

Well, there's the sofa in my garage.

 

Who will see our children?

Well, there's Bob and Tom.

 

先ほどのThere's the ball under the desk.がなぜNGだったかというと、何の脈絡もなく突然出てきたからである。

もし、

Is there anything I can play with?

への回答なら、

There is the ball under the desk.

と、問題なく使える。

 

 

ところで、後方照応でもなくリスト文でもないとき、

「浅草で三社祭を開催しました」と言いたいが、

holdという動詞が出てこない場合どうしたらいいだろうか

There was Sanja festival in Asakusa.とはいえない。

 

そんなときは、松本道弘のgiveとgetで英語はだいたい通じる!を実践する。

give a festivalともいえなくもないが、もう少し守備範囲を広くし、

make, take, have, putあたりを使えないか調べる。すると、

 

We had Sanja festival in Asakusa.といえる。

 

動詞で困ったら、まずthere構文で回避してみる。

固有名詞などで後方照応にもリスト文にもならないなら、簡単な動詞を使ってみる。

これでだいたいうまくいく。

 

 

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