早慶に合格した人たちに「使っていた単語集」を聞くと、結構な確率で「パス単」と答えてきます。
パス単準1級は当然として、パス単1級もかなり出てきます。
実は自分が大学受験したころは、速読英単語、リンガメタリカ、DUO3.0あたりがメジャーどころで、パス単が挙がってくることはありませんでした。
パス単は大学に入ってから英検1級を目指す人がやるような感じです。
2003年に発売されたこちらの大昔のパス単1級はまだ文部科学省認定のころのもので、自分はこれを使っていました。この昔のパス単1級の中身を少し見てみましょう。
この2003年のパス単1級は、レベル1とレベル2に分かれ、レベル2の方が難しい語彙が載っています。レベル2の写真上2枚の見開きnからpの一部分だけ、現在の2021年のパス単1級と比較してみます。現在のものには収録されていないものがたくさんあるのです(品詞が違うだけで系統が同じものは除く)。
nefarious, nondescript, nuptial, obese, objectionable, obnoxious, obtuse, odious, officious, off-the-cuff, ominous, omnipotent, opinionated, opportune, optical, organic, outspoken, overbearing, painstaking, palpable, parsimonous, partisan, pastoral, pathetic, pecuniary, peevish, penitentが現在の2021年のパス単1級には収録されていませんでした。つまり、難しいレベル2の語彙の8割から9割が省かれているのです。
収録語数は昔のものも、現在のものも熟語を含めておよそ2500前後です。語数ではあまり差はないものの、現在のものの方が易しめで、実はパス単1級レベルなら早慶を目指すなら覚えるべきといえます(すべて覚えなくても、8割くらいは認識できるレベルが望ましいです。特に、慶應法学部を受けるならすべて知ってて当然というレベルです)。
難易度でいうと、速読英単語の上級編といったところでしょうか。
では、2024年の英検1級の語彙は、昔と比べて易しくなったか?と聞かれると必ずしもそうとは言い切れません。やはり1級を目指すなら洋書の単語帳(1100 words you need to knowなど)を併用する方が効果的といえます。
個人的な結論としては、早慶を目指す上で、英検1級そのものを勝ち取る必要はないですが、教材のパス単1級を役立てることは大いに意味のある事だといえます。パス単準1級に関しては、明治、青山、立教、中央、法政クラスでは必須アイテムです。
大学受験レベルに照準を合わせてきたパス単。利用する価値は大いにあります。