いまや、自由英作を課す大学が増えています。
京都大学はずっと和文英訳でしたが、突然、自由英作が出たことがあります。東大はもとより、早稲田でも一橋でも出ます。慶應は文系学部では経済学部だけですが、慶應文学部の英検利用を使う場合は、やはり英作文が重要です。
地方の国立大学医学部を受ける場合は、二次試験の英語の中で比重がかなり高いです。
今回は自由英作文を書くときに、英英辞典を引く大切さを英語塾として伝えたいです。
まず、東大の自由英作文は、40語から50語といった非常に短い英文を書かせるもので、I think...で始めると語数を食ってしまうのでI thinkは絶対に使わないようにしましょう。
そもそも自由英作文は、すべてのsentenceがI thinkした話なので、50語以内のような短い英作文では一切入れる必要がないのです。
そして東大の自由英作文は自由とはいえず、かなり制限がかかった「不自由英作文」といえます。出題者が望んでいる解答が何であるか読めるかが問われています。
では、指定語数が100語以上の自由英作ではどうかというと、息抜きに1回くらいはI thinkを入れてもいいでしょう。
その時、たまに生徒から疑問が出てきます。I think以外、すなわち、
suppose, assume, presumeはどう違うのかと。
英和辞典を引いても「思う」「推測する」など、あやふやな訳しかついていないので、そんなときは英英辞典、特にOxfordのThesaurusを使うと詳しい説明と定義が出てきます。
文中に出てくるe.g.)とはラテン語でexempli gratia=for exampleの意味です。
suppose: 自分の持ってる情報に従って~だと思うこと
e.g.) Prices will go up I suppose.
e.g.) Getting a visa isn't as easy as you suppose.
assume: 証拠はないが、~が正しいと思う
e.g.) Let's assume for a moment that the plan succeeds.
e.g.) It's generally assumed that stress is caused by too much work.
presume: assumeよりフォーマルな言い方で、対象が正しいかどうかさほど関心がないときによく用いられる
e.g.) Is he still abroad? I presume so(=but I don't actually know and I don't really care).
他にも、DUO3.0を使っていると目にする、attain, achieve, accomplishの違いなども分かりやすく出てきます。
attain: 多大な努力のあとに何かを手に入れる(成し遂げた高い水準について言及)
e.g.) Most of our students attained "A" grades in their exams.
e.g.) We only consider applicants who have attained a high level of academic achievement.
achieve: 長い間がんばって特定の目標やステータスや水準を達成する
e.g.) He had finally achieved success.
e.g.) I haven't achieved very much today.
e.g.) They could not achieve their target of less than 3% inflation.
acccomplish: 何かすることに成功したり完遂する
e.g.) The first part of the plan has been safely accomplished.
e.g.) That's it. Mission accomplished.
e.g.) I don't feel I've accomplished very much today.
このように見ていきますと、I attained my homework.と書いたりすると間違いであるのが分かります。
単語は一つひとつ毛色が違うので、単語帳で覚えたものをいきなり使わず、まず英英辞典を引いてどんな文脈で使うのか確認しておくことが大事です。
そして、自分で自信をもって使える表現をストックしておくことが英作文で高得点を取るための鍵になります。大学受験は英作文を練習したかどうかが大きく合否に関係してきます。