慶應義塾大学の文系学部、
すなわち法学部、経済学部、商学部、文学部はどれも他大学ではないかと思えるほど出題傾向が違います。
(早稲田は政経学部を除くと、似たような雰囲気があります)
慶應は複数学部に合格することが実は難しい大学でもあるのです。
そんな中で慶應の法、経済、商に合格した生徒が英語塾でどんな学習スタイルで受験勉強を進めたのか今回は紹介したいと思います。
英語、日本史、国語を勉強したタイプです。つまり、すべてB方式での受験です。
(昔の慶應法のA方式はセンター利用でした)
まず、高校3年の春の河合の記述模試では英語の偏差値は65前後で、決して飛びぬけてるわけではありませんでしたが、本番に向けて徐々に力をつけていきました。
慶應大学が第一志望であっても、東大や一橋の記述問題を解いたり、早稲田の過去問も学部別にいろいろ解いたり、とにかく過去問を積極的にいろいろ解くタイプでした。
過去問をいろいろ解いてたので、旺文社の電話帳の解答に間違いが多いことにも気づいていました。実は赤本の方が間違いは少ないです。
自由英作の練習は夏からは毎週数題は解き、英語の長文読解も河合の「やっておきたい英語長文1000」レベルまでやりこみ、英語力をどんどんつけていく感じでした。
単語帳は、速読英単語、リンガメタリカと、ハイレベルなものもこなし、
英語・日本史・国語の勉強時間の配分は、6:3:1ぐらいでした。国語の1は主に古典です。
(ちなみに失敗するタイプは、これを2:5:3のようにやってしまいます)
秋には河合の記述模試で英語の偏差値は75以上になり、直前の慶大プレでは英語の成績は全国で6位にランクインするほどになっていました。それでも早稲田理工の英語を解くと半分くらいの点数なので、早稲田理工の英語がいかに無理をした出題かが分かるかと思います。
小論文の対策はそれほどしている感じではありませんでしたが、過去問を中心に実際に手を動かして解くように意識していたといいます。
また、数学は完全に放棄したわけではなく、学校の授業では普通に受けていたとのことで、商学部の論文テストはその甲斐もあって解くことができたと言っていました。
最終的に慶應は法、経済、商と合格して、経済に進みましたが、やはり数学は大事だったとのことです。そして、合格の最大の要因は、教科ごとの勉強時間をしっかりと意識したことだといいます。慶應は英語が難しいので、とにかく英語重視で攻めていくことが成功につながります。早稲田政経と法は問題の相性が合わないとのことで、早稲田法は受けず、結局、早稲田は政経と商を受けて、商は合格していました。
早慶はライバル校とされていますが、入試のカラーが全く違うので行きたい方に絞って対策した方が、いい結果が出ます。
早稲田は地歴と国語が難しく、慶應は英語が難しい。
早稲田に行きたいなら地歴と古典を重視で、慶應なら英語重視。
両方取ろうとするより、行きたい方を確実に仕留めるスタイルで勉強するとうまくいきます。
慶應は地歴と小論は実はそんなに大きな差は生まれず、結局のところ、英語の長文読解の出来が合否のカギを握っています。