英語学習では、
どんな辞書を使うかで、英語の偏差値が10は変わり、
辞書を持っているか否かで、最低でも偏差値15は変わります。
もし持っていない場合は、ちょうど新学期で物書堂が4月2日から4月23日までセールを行っていますので、ぜひ購入しましょう。通常より20%オフくらいで買えます。
iPhoneユーザーなら、この物書堂の辞書が使えますが、Androidユーザーだと使えないのが注意点です。その場合、iPad miniなど、持ち運びにいいタブレットを購入すれば大丈夫です。Macbookでももちろん使えますが、受験生は外出中によく辞書を引くと思いますので、できればiPadがおすすめです。
辞書は初期投資がかかりますが、ケチってはいけない箇所です。
高校生なら何を買えばいいか。
おすすめは、
・ジーニアス英和・和英(第6版/第3版)
・ウィズダム英和・和英(第4版/第3版)
・ベーシックジーニアス英和辞典
の三つです。
もし英語を圧倒的な武器にしたいなら、
・ジーニアス英和大辞典
・小学館ランダムハウス英和大辞典
・研究社 新和英大辞典
・研究社 新編英和活用大辞典
・OALD
・COBUILD
を追加で六つ。
複数の辞書をお薦めする理由として、物書堂のアプリは串刺し検索(辞書間のジャンプ)が簡単にできることと、そして、辞書は、大は小を兼ねないからです。
受験生は、通常のジーニアス英和辞典だけでなく、最近発売されたベーシックジーニアスのような高校生用の学習英和を引くと学びがあります。
たとえば、acceptとreceiveの違いを知りたいとします。
下の写真を見てみましょう。
左がプラクティカルジーニアス。
真ん中がヤングジーニアス。
右がベーシックジーニアス。
プラクティカルジーニアス(絶版)では、
acceptは「相手が差し出したものを自分から意図的に受け取る」
receiveは「人から送られた(与えられた)物を単に受身的に受け取る」
Please accept (receive×) this present.
I received (accepted×) a gift on my birthday.と分かりやすい例文があります。
ヤングジーニアス(絶版でベージックジーニアスの前の版)ではそのような説明はありませんが、政村秀實氏による分かりやすい絵があります。
そして、ベージックジーニアス(2024年11月発売)では、
receive「与えられたものをただ受け取る」
accept「申し出や招待などを快く、納得して受け入れる」とあり、
He received an invitation, but did not accept it.と、簡にして要を得た例文が出てきます。
このような説明は大英和には載っていないので、辞書はなるべく多く揃えた方が安全です。複数の辞書を引き比べることで、解像度が上がります。
良い辞書を持っていると、英作文でも差がでます。
たとえば、「興味を持つ」という表現を知りたいとしましょう。
have an interestなのか、take an interestなのか、それともarouseなのかgetやmakeなど使えるのかと迷ったときに、ネット検索に頼ってしまうと、間違ったものまでヒットしてしまいます。
しかし辞書ならinterestを引いたときに正しい動詞まで教えてくれます。
また、「~のお問合せ」を英訳する場合、
inquiry forなのか、
inquiry aboutなのか、
inquiry ofなのか疑問に思うはずです。
名詞の後ろにくる前置詞もジーニアスやウィズダムならしっかりと教えてくれます。
このように前置詞や動詞は何を使うべきか、名詞との組み合わせを問う文法問題、語法問題を早稲田や慶應でよく出題されます。
その理由はただ一つ、単語帳だけで英語学習していないか、ちゃんと辞書も使っているか大学側が確認するためです。
特に難関大学ほど、ただ単語の意味を引いて覚えただけでなく、正しく運用できるか英作文や長文の中で試してきます。
単語帳だけで学習していると、実力は頭打ちになってしまうのです。
もし英語の資格試験を目指していて、英検準1級を受けるならさきほど挙げた9つの辞書で十分ですが、英検1級やIELTSやTOEFLを目指すなら、英語関係の辞書はいっそのことすべて買いましょう。
自分が現在持っている物書堂の辞書は106個。
相当多い方ですが、どれも役に立っています。フランス語、ドイツ語の辞書までEconomistやFinancial Timesを読む時に活躍します。
クラウンの句動詞辞典なんかも重宝してます。
最近、研究社から英語句動詞分類辞典が出ましたが、追加で例文を調べて余白に書き込むとき、句動詞辞典ではよく例文がヒットするのです。
句動詞は、ジーニアス英和大辞典や新英和大辞典、リーダーズなどではさらりと意味だけ書かれているだけだったりで、やはり辞書に関しては「数はチカラ」だと感じます。
辞書には強みと弱みがありますので、弱点を補うために買い込むことが大事です。
ところで、
句動詞がなぜ大事かというと、たとえば「パソコンが壊れた」と書きたいとします。
My laptop failed.
My laptop broke.
My laptop malfunctioned.
と動詞一語で表現しようとしてもなかなかしっくりこないものです。
これを句動詞を使うと、
My laptop went down.
My laptop broke down.
と、自然な感じになってきます。
「協力しよう!」と言いたいときも、
Let's cooperate!というよりは、
Let's work together!とか、
Let's pull together!という方が圧倒的に自然です。
口語的で自然な表現を生み出す句動詞ですが、先ほどの高校生用の学習英和では物足りないので、クラウンなどを揃える必要があります。
まさに辞書は一長一短ならぬ、一長一長。
なるべく多く揃えましょう。
辞書を作ることがいかに大変な作業であるかを考えると、辞書は極めてコスパのいい買い物だと思います。