同じ大学の同じ学部の入試問題でも、時代が変われば難易度も出し方も変わります。今回は慶應大学商学部の昭和45年の英語と最近の2018年の英語を比較してみましょう。
まずは昭和45年の大問1からです。
大問2になると発音問題。大問3は並び替え問題。大問4はカタカナを英語表記にするもの。大問5では和文英訳。大問6は長文読解。大問7は空所補充。
全体的に長文が少ないのが見て取れます。
大問8では選択式の空所問題。そして最後に大問9で和文英訳が待っています。
では今度は同じ慶應大学商学部の2018年の問題を見てみましょう。
大問1からいきなり長い読解がスタートします。
大問2も再び長文が待ち構えています。
まさに「長文を読ませる」スタイルに様変わりしました。
読解は大問1,2,3,4,6,7とあり、唯一大問5だけが文法・語法問題になっています。この長文化の流れは、おそらくネット社会になってから英文を読む必要性が一気に上がり、大学側もそれを求めているのではないでしょうか。
2018年と昭和45年の問題はそれぞれ制限時間は90分、配点も200点ですが、読ませる量は今の方が10倍以上になりました。国立・早慶全般にいえることですが、長文化によって素早く処理する必要があることから、今の方が英語は難しいと言えます。
最近の英語入試では読解を学習の中心に据え、普段から「活字に慣れる」ことが極めて重要であるといえます。