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早稲田大学の英語

早稲田大学と慶應義塾大学はライバル関係にありますが、出題形式はかなり違います。人によっては、早稲田だけ受かった、慶應だけ受かったというケースもあります。

今回は早稲田の主要学部を中心に、一般入試ではどんな出題がされているのか見てみましょう。

 


まずはですが、

早稲田は国語と地歴(数学)が難しい。英語に関しては、慶應ほど学部によってカラーが変わることはない。国語は全体的に難しく、古典を捨てて合格することはない。また、数学は恐ろしく難しい。

 

それに対し、慶應は英語が難しく、地歴は早稲田ほどの難度ではない。ただ、「地歴」という名前になっているが、地理が使えるのは商学部のみで、他の学部は世界史か日本史になる。そして小論文がある。学部によっては数学があり、数学を使う方が門戸が広くなる。学部が変わるとまるで他大学のように出題傾向も変わる。

 

早稲田と慶應は私学のライバル関係にあるわけですが、併願となると実は相性はあまりよくないのです。極端な話、早稲田か慶應、本命をどちらかに絞って対策をする方が受かりやすくなります。英語が得意なら慶應、国語と地歴が得意なら早稲田といった具合です。

 

全体における英語の配点ですが、主要学部でいきますと、

 

政治経済学部は二次が総合問題(100点満点)ですが、

55点/100点でおよそ半分ほど英語の問題が関係しています。

 

法学部は60点/150点

 

商学部は80点/200点(数学型だと60点/180点)

 

理工学部は120点/360点となります。

 

全体的に慶應の方が英語のウェイトが高いといえます。

 

 

それではまずは政治経済学部から見てみましょう。

政経学部は、共通テストを受けないといけなくなりました。共テだけですが、数学1Aが絡んできます。共テの次には特定の教科ではなく、「総合問題」が待っています。総合問題では日英による出題で、中身は政治経済に関するものが多いです。日本語によるところは、慶應商学部の論文テストのようにロジックを問うものがあります。英語での出題個所は、語彙レベルはそこまで高くはないですが、長い英文を読ませ、それに関する内容一致問題が出されます。そして、自由英作文も待っています。全体的に政経の知識つけて(環境問題なども含めて)、現代文と英語の長文を読む持久力をつけることを要求しています。

Z会のリンガメタリカなどで話題についていけるように対策するのが好ましいといえるでしょう。

 

次に法学部を見ていきましょう。

 

法学部の英語はかなり難しいです。設問の語彙レベルが高く、英検準1級レベルを求めてきます。そして正誤問題があり、最後に指示に従う書きやすい英作文ともう一つ漠然とした自由英作文も出されます。法学部は読解、文法、語彙、英作と、いろんな角度から高いレベルで攻めてくる出題といえます。配点は60点もありますが、事実上、50点満点くらいに考えた方がよさそうです。

 

次に商学部です。

商学部の英語はやりやすいといえます。語彙レベルはそれほど高くないですが、少し長めの長文についていくだけの活字力が求められます。英作文もなく、並び替え問題で書く力をみている感じです。地歴受験では配点は80点ほどありますが、高得点をとりたいところです。

そして商学部を数学で受験するとなると、数学が非常に難しく、60点中、平均が7点くらいになるとの情報がありました。つまり事実上、英語と国語の勝負になります。やはり英語は高得点をとりたいところです。

 

最後に理工学部(先進、基幹、創造)を見ましょう。

 

早稲田理工の英語は大学受験界で最高難度です。時間内に終わらないことを承知で大学側も出題してるのではないでしょうか。配点は120点ありますが、制限時間はあのボリュームにしてたったの90分です。120点も配点はありますが、実際のところ80点満点くらいに見積もった方がよさそうです。

かつて慶應模試で英語が全国で6位にランクインする生徒に早稲田理工の問題を解いてもらったところ、半分しか取れなかったことがあります。そのくらい大変な量を出題しています。

唯一の解き方ですが、大問によって難易度に差があるので、易しいパートを見極めることが重要です。易しいパズル問題のような個所から取り組み、満点など最初から狙わずに、「点数をかき集める」作戦が最も有効です。実のところ、理工の英語は見せ菓子になっており、数学と物理と化学の勝負になっていると考えた方がよさそうです。

 

 

このように早稲田は英語の配点が慶應と比べて低く、極端に難しくて点数を取らせないように設定しているか、易しくして高得点勝負にするか、どちらかになっています。

それでも早稲田でも非常に重要な教科であるのは事実です。語彙は英検準1級レベルを目指し、一読して内容を頭に残すだけの活字力をつけることが重要だといえます。

 

 

 

 

 

 

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