上の図は河合塾が発表している2024年度の主要大学の併願先です。
個別指導をしていると、必ず受験生から併願先について相談を受けます。
まず、この表からは併願校を考える上で様々なことが読み取れます。
東大の併願先は76%が早稲田、55%が慶應となっています。
慶應の方が少ないのは、入試に小論文があるからではないかと思います。
ただ、2027年の慶應経済から小論がなくなるので、志願者数が増えるのではないかと予想しています。
京都大学は立地の関係からか、同志社が50%、早稲田が35%、慶應が24%です。
図にはないのですが、一橋大学は受験科目からすると、おそらく慶應が一番多いのではないでしょうか。
ちなみに一橋大学が慶應を併願して成功する確率ですが、学部にもよりますが概ね70%前後と言われています。東大や京大なら概ね8割前後ではないかと考えられます。
そして早稲田大学の併願先は、一位はライバルの慶應ではなく、明治大学のが59%となっています。これも慶應には小論文があることが関係しているからかもしれません。
そして慶應大学は一位が早稲田で60%です。
慶應には国語がないのですが、慶應を目指す人は基本的に国語も勉強していて、早稲田なら受けられるという人が多いのかもしれません。
次は2025年度の慶應大学の各学部の志願者数増減を見ていきます。
早稲田は入試方式が複雑なので、慶應をピックアップしてみました。
この図から分かることは、文学部、経済学部、商学部、理工学部など、国立受験生が併願そうな学部で志願者数が増えていることです。
理由として、東大が共通テストの足切りラインを今年から厳しくしたことが挙げられます。例年、募集定員3倍だった科類は、2.5倍になるように絞られています。
このことから、「何としてでも首都圏の大学に通いたい、浪人はしたくない」という受験層が多く集まったのではないでしょうか。
また、慶應法学部が地歴の配点を従来の100点から150点に引き上げたことから、英語が得意な受験生が文学部、経済学部B方式、商学部B方式に少し流れたようにも見えます。
受験が激化するのでは?と心配になるかもしれませんが、「対策なしでとりあえずダメ元で出した人」もいると思われますので、そこまで難易度が急激に上がるとは個人的には思いません。
いつも通りに落ち着いて問題と向き合うことが合格に繋がります。
早稲田も東大も、主要大学は全体的に1割ほど志願者が増えているとのことですので、大学受験は定員割れしているところと受験生が殺到するところで、二極化している感じがします。
ちなみに、就職活動においては、そこまで大きな差はありませんので、本番で緊張したら、「ご縁のある大学をしっかりとりにいく」という姿勢を持つことがツキを味方にします。焦らないことがポイントです。